歯科医院のレセプトをサポートする八木屋のブログ

ダイエットに良いあの食品。歯には悪影響?

皆様、こんにちは!歯科医院をサポートする八木屋です!
このニュースによると「お酢は歯の大敵」だそうですが、まぁ、しっかりとケアをすれば問題無いと思いますね〜。
そもそも健康な口腔内では「唾液緩衝能」が働きますので、規則正しい食生活と口腔ケアを実施している限り虫歯や歯周病には罹患しません。
「唾液緩衝能」とは、体内に酸やアルカリが加えられたときに,pHを正常域に保とうとする機能を指します。
このニュースのように、お酢を過度に摂取することによって口腔内が酸性に傾きますが、健康な口腔内の状態や機能を維持していると、唾液緩衝能によって一定時間の後、過度の酸性は中和され適度な口腔内環境を自ら整える能力を人は持っています。
唾液は食物等が口腔内に入ると、咀嚼運動とともに分泌が始まります。唾液の作用は消化機能を助けると共に、歯や粘膜に付着した汚物を洗い流し口腔内を清潔に保とうとします。従って適切な量の唾液が分泌する人は虫歯や歯周病のリスクは低いのです。
さて、その唾液ですが、唾液には安静唾液と反射唾液があります。
安静時唾液は刺激が無くても絶えず流れる唾液です。この安静唾液は年齢と共に成長する唾液腺から分泌されますが、30歳前後で唾液腺の成長は止まり、その後は加齢と共に分泌量は減少します。
反射唾液は、梅干しを見た時などに出る、味や異物等を察知して反射的に分泌する唾液です。舌が味や異物を判断すると2〜3秒後には唾液の分泌が始まり、2〜3分後に最大量を分泌させ6分を経過した当たりで元の状態に戻ります。
加齢と共に安静唾液も反射唾液も分泌量は減少しますが、日頃から唾液が分泌しやすい工夫を取り入れていると、唾液の分泌量は維持されます。
その工夫の一端ですが、
・ガムを噛む(甘味の無いキシリトールガムがお薦めです)
・食前に舌を使った運動を行う(舌で唇の内側を周回を描くように20〜30秒回す ついでにほうれい線も消えるかも???)
・梅干しを食べる時を想像する(条件反射を鍛える)
などなど、様々な工夫を取り入れることで唾液分泌量は維持出来ますし、しっかり唾液が分泌する口腔内では口臭も防げるメリットがあるでしょう。
ダイエットに励むばかりに、大切な歯がダメになっては元の木阿弥です。何事も適度な取組と正しい食生活、そして適切な口腔ケアを実施して頂きたいと思います。